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ルーマニア・マンホール生活者たちの記録
現代書館
早坂隆
ISBN4768468586
『若き才能の誕生を喜ぶ。
これはブカレスト市北部のマンホ−ルに棲む、
少年たちの「地下王国」への、文字通りの潜入ルポである。
政権崩壊後の旧社会主義国の混乱と再生は、
世界史的な課題だが、最底辺の混沌を透かして見える未来は、切実で哀しい。』
(ルポライタ− 鎌田慧)
初めてマンホールに降りたときの不安と好奇心が入り交じった
昂揚とした感覚は今でも忘れることができない。
前後左右から包み込むように迫ってくる暗がりに尻込みし、
ゴミや糞尿の入り交じったよう異臭に躊躇し、そしてそんな
中で人びとが蠢くようにしている光景に何より驚いた。
そのときはまさかこんな所に住む人びとと、気楽に冗談を
言い合えるような仲にまでなれるとは正直思わなかった。
最初の頃はマンホールへ潜るのを憂鬱に思うときもあった。
しかし、彼等が徐々に心を開きはじめ、素朴な笑顔をときどき
見せてくれるようになったおかげで、いつからかマンホ−ルで
彼等とマンホールで彼等と会話をすることは、大きな楽しみとなっていった。
取材する側と取材される側。それだけの関係しか築けないような
付き合いだけはしたくなかったが、一年以上に及ぶ彼等とともに
過ごした時間の中で、それがある程度実行できたと思えることを嬉しくおもう。
(あとがきより)
目次
第1章 傷跡−春
第2章 接近−初夏
第3章 歓声−夏
第4章 混迷−秋
第5章 曇天−冬
第6章 離別−再び春
ルーマニア・マンホール生活者たちの記録 現代書館 早坂隆
1800円(税別) |
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