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黄金時代 文芸春秋 椎名誠 三十人ほどの不良どもが俺と角田をとり囲んでいた。 話らしい話もないままに、 角田はいきなり自分の鞄を投げつけてきた。 突然だったので少々怯んだ俺の眼前に角田の蹴りがきた。 力を込めた飛び込み気味の前蹴りだったが、 それが当たっていたら俺は間違いなく 鼻か顎のあたりを撃たれ、転倒して あっけなく戦意を喪失していたのだろう。 でも当たらなかった。当たれば効果的なこの 角田の先制攻撃がはずれたために、 俺の人生の進むべき方向の何かが少し変わった。 喧嘩とはそういうものなのだろう。 (本文より) 男臭さが漂う、どこか懐かしい匂いのする1冊。 1333円(税別) |
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