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杜氏千年の知恵
米、水、人を生かし切る日本の酒造り
祥伝社
高浜春男
ISBN439661179X
田崎真也氏推薦!!
越後「八海山」杜氏・高浜春男氏が語る
本当の日本酒を守りぬく<匠の技>!!
基本は「手造り」。日本酒は生き物だすけ、手を入れんば、駄目だ。!!
「志」をもった酒造りの強さ
日本全国で、日本酒の消費量、生産量が減少しているなかにおいて、
「八海山」では毎年石高を増やしている。四十年以上八海山の杜氏を続けた名杜氏、
高浜春男氏は、その理由について、「いい酒を造らんば駄目だという思いだけで、
毎年、毎年、歯を食いしばって酒を造ってきた」と。
そして、その良い酒を造るには、「自分の物差しを持って造る」、
「甘い、辛い、濃い、薄い、杜氏がそういう意見に惑わされて
ぐらぐらしたら滅茶苦茶になってしまう」、「その物差しとは
“どんなことがあってもいい酒を造っていきたい”という志しのことだいね」。
この「志」。今の日本の全業種に共通して言えることなのでは。
日本のソムリエとして、もっともっと日本酒の魅力を知ってゆねばと考えさせられました。
(田崎真也)
「酒造り」というものは面白いものですよ。いい酒を造ろうと思えば、
どこもで行っても終わりというものがない。
その面白さに惹かれて、おらも、ほんの子供の頃から七十を超えるまで、
酒造り一筋にやってきたというわけですて。
面白くて、面白くて、趣味のようなものは何ひとつ覚えずに、
酒造りのことばかり考えてきた。今、思えば、ほんとに馬鹿のようだんが、かっこよく言えば、
「一粒の米」に賭けるというか。ほんとにそんげな人生だったんでないかな。
では、日本酒とはどんな酒なのか、長い間、酒造りをしてきたのだから、
それなりに考えもあるだろうと聞きたくなる人もいるでしょうが、
おらは「造り」のほうを専門にやってきた人間だすけ、偉い先生のようなうまいことは言えないんだんが、
やっぱ日本人の知恵がこもった酒ということになろうかの。
その技術は日本独特のものですよ。米を蒸かし、「麹」と「酒母」を育て、
三段仕込みで「もろみ」を仕込むという酒造りのやり方は、世界のどこにもないと聞いています。
日本人が大事にしてきた米を生かし、また、四季に恵まれているという日本の気候にもあわせて、
長い歴史の中で工夫に工夫を重ね、磨きに磨いてきた。それが日本の酒造りなんですて。
(越後「八海山」杜氏 高山春男本書まえがきより)
目次
1章 「酒造り」の技と心意気
一粒の米が日本酒に生まれ変わるまで
杜氏は酒蔵の“物差し”
消えてゆく“酒屋もん”
「教科書」だけでは酒は造れない他
2章 ほんとうの日本酒を守り抜く
時代は変わっても、変えてはならないもの
「まろみが湧きにくい蔵」にやってきた
「酒といえば灘」を打ち破るために
技を磨くには、大吟を毎年、造らんば駄目だ
「酒蔵の親父は、一番いい酒を呑め」他
3章 技の粋を集めた「大吟醸」造り
最高級の酒造りはここに極まる
日本酒は大きく言えば、二種類にわかれる
大吟醸は蔵の看板
日に日に、蔵人の頬がこけてくる大吟造り
山田錦の持ち味を最高に引き出す方法他
4章 「野積杜氏」に生まれて
十五歳で門を叩いた「酒屋もん」の世界
家の数より「酒屋もん」の数が多い土地柄
「洗い場」から「頭」まで、酒屋もんの出世の順番
杜氏は「頭が良くて、ちょっと抜けている」ぐらいがいい
日本酒とワインの「効き方」の違い他
5章 杜氏の「技」をいかに伝え、残すか
「機械化」と「匠の技」の融合をめざして
「精米歩合」の一パーセント刻みで酒が変わってくる
「一足す一」が三にも四にもなるのが酒造り
機械にできること、人間にしかできないこと
「手造り」ではなく「酒質」にこだわる
酒は「自分の赤ん坊」と同じ
1600円(税別)
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