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数学者は城の中? H.M.エンツェンスベルガー 渡辺正  
数学者は城の中?
日本評論社
H.M.エンツェンスベルガー
渡辺正訳
ISBN4535783519

『数の悪魔』のエンツェンスベルガーが語る!!
数学者はどんな人?
数学アレルギーにしたのはだれ?
子供を救う教育とは?

大数学者は数学を初心者がわかるようには語らない。
他人の頭も自分と同じだから基礎の説明は必要ないと思うのか?
数学がわかるはずもない凡人に語るのは時間の無駄だと思うのか?
それとも、単純すぎる話だから語る気にはならないのか??

上がったきりの跳ね橋
数学は文化の外に?
「やめて。数学なんか嫌いよ」・・・・・
「学校の数学は拷問でしたね。いったい僕はどうやってアビトゥーア(ドイツの高校卒業資格試験)に
通ったんだろう」・・・「まるで悪夢。ごらんのとおり才能ゼロなの」・・・・
「電卓で消費税をはじくくらいはできても、その先はお手あげですな」・・・
「数学の公式など私にゃ毒みたいなもんで、おっかないから近寄らないことにしてます」・・
やれやれ、いつもこの調子だ。
こういう声を聞かない日はない。知性が服を着たような教養人さえ、何だか嫌悪と自慢をない
まぜにした口ぷりでそんな言いかたをなさる。ね、そうでしょ、とまわりに声をかければ、
うなずく人にはこと欠かない。世間のこういうコンセンサスが、ひそやかに、
だがきっぱりと数学のイメージを決めている。
数学を文化の領分から締め出すのは知の去勢に等しいのだが、
そんなことを気に病む人もほとんどいない。現状を悲しんで、数学の魅力と意義、
力強さと美しさを小声でぶつぶつやる人は、専門家として尊敬される。似たような
発言をアマチュアがしたところで、亀を飼うとかヴィクトリア朝の文鎮を集めるとか、
妙な趣味をもつ変人に見られるのがオチだけれど。ところがいっつぽう、読書とか、
絵や映画の鑑賞がいやでたまらないなどと言い張る人はめったにいない。
たいていの国民は、高校を出たあと、およそ芸術と名のつくものはしっかり敬遠してきたはずだし、
国語や図工の授業など思い出したくもないはずなのに。いちばんの謎が音楽だろうか。
なるほど、音楽はさっぱりダメですと告白する人はいる。調子はずれののがなり声でしか歌えない人、
楽器を何ひとつ弾けない人がいるし、総譜を小脇に抱えてコンサート会場に向かう人はぐっと少ない。
だが、歌をまったく知らないなんて胸を張る人がいるだろうか?
スパイス・ガールズの歌でも、国歌でも、テクノの歌でもグレゴリオ聖歌でもいいが、
音楽にいっさい興味のない人がいたらお目にかかりたいものだ。
(本書目次より)

contents目次
上がったきりの跳ね橋
都会の孤独・・数学文化の良知

数学者は城の中 H.M.エンツェンスベルガー 渡辺正

1200円(税別)
数学者は城の中? H.M.エンツェンスベルガー 渡辺正 単価 1,200円 購入数

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