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白洲次郎 占領を背負った男
北康利/講談社
ISBN 4062129671
城山三郎氏、本書を推す!
ある超名門ゴルフ・クラブのテラス。
その大長老ともいえる人物に声をかけられ、私はその隣の椅子に。
著名な政治家や財界人などが会釈するのに対し、
その人物は軽くうなずくだけ。
それに見合う不思議な存在感の持ち主。
それが白洲次郎氏であった。
この人の出自も結婚も、華やかそのもの。
平然と官界、政界、財界、それに軍とも闘う。よく見て、監督し続ける。
トヨタのトップには、「かけがえのない車を目指せ」とアドバイスし、
政府に対しては、「何で勝手に勲何等とか決めることができるのか」と。
その人物がどんな風に育ち、人格を形成していったかを、
話題豊かに展開していく快著である。
日本が戦争に負けてから、この男の闘いは始まった。
〈マッカーサーを叱り飛ばした日本人〉白洲次郎は、
明治三五年(一九〇二年)兵庫県芦屋に生まれる。
神戸一中卒業後、英国ケンブリッジ大学に留学。
戦前、近衛文麿、吉田茂の知遇を得、戦後は吉田茂の側近として
終戦連絡事務局次長、経済安定本部次長、貿易庁長官を歴任、
日本国憲法制定の現場に立ち会った。
また、いち早く貿易立国を標榜し、通商産業省を創設。
GHQと激しく対峙しながら、日本の早期独立と経済復興に、
“歴史の黒子” として多大な功績を挙げた。
昭和六〇年没(享年八三)。
紳士の哲学“プリンシプル”を尊ぶイギリス仕込みのダンディズムは
終生変わらなかった。
妻はエッセイストの白洲正子。
これまで次郎について書かれたものは多数あるが、本格的な評伝、
全生涯を包括した人物伝と呼べるものは
これまで一冊もないといっても過言ではない。
城山三郎氏ご推薦の言葉にあるように、著者・北氏が、長年の史料渉猟、
丹念な取材と丹精こめた筆致で紡ぎ出したこの作品で、
初めて白洲次郎の全人像が浮かび上がった。
圧倒的な力を前に人は何ができるのか?
敗北したとき人は何をなすべきなのか――。
本書は、戦後を読むのに格好の一冊である。
著者紹介
北 康利
昭和35年生まれ。
東京大学法学部卒業後、都市銀行入行、フィレンツェ大学留学。
現在、銀行系証券会社勤務。
中央大学専門職大学院国際会計研究科客員教授、
京都大学大学院経済学研究科非常勤講師、
早稲田大学教育総合研究所特別研究員。
資産証券化などのファイナンス理論を専門とする一方で、
兵庫県三田市の郷土史家としての一面をもっている。
目次
稀代の目利き
育ちのいい生粋の野蛮人
ケンブリッジ大学クレア・カレッジ
近衛文麿と吉田茂
終戦連絡事務局
憤死
“真珠の首飾り”―憲法改正極秘プロジェクト
ジープウェイ・レター
「今に見ていろ」ト云フ気持抑ヘ切レス
海賊と儒学者と実業家のDNA...
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