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蒐集を始める人のための
日本骨董大図鑑
別冊太陽
平凡社
◎モノの価値とは
昨今はあらゆるモノが経済価値すなわち金額に換算される風潮である。
古美術品・骨董の分野ではお宝ブーム・鑑定ブームの波にのって
殊にそれが著しく、鑑定結果が良ければ(即ち評価額が高ければ)、
宝物扱いで、低ければ石ころ同然と物は変わらないのに
掌を返したような扱いである。
しかしモノの価値は経済価値だけにあるのではない。
例えば「資料(飼料)的価値」から言えば、
高価だが数はある初期伊万里吹墨兎図皿より制作年号入りとか
伝世品に未知の図柄の残欠の方が価値が高い。
「美的価値」から見れば無傷の平凡な藍九谷の皿より
ニューの入ったアガリの良い美しい絵皿の方が高い。
「機能的価値」から見れば大きな沈香壷よりソバ猪口ひとつの方が高い。
「心情的価値」では有名人の消息より
恩師から貰った激励の手紙の方が高いはずだ。
この中で特に間違えやすいのは美的価値と「経済価値」との関係だろう。
「より美しいものはより高価だ」というのは錯覚である。
高価なものにもつまらないものがあり、
安価なものにもきわめて美しいものはあるのだ。
こうした他の価値と経済価値のズレこそコレクターの狙い目で、
もしこのズレがなければ良い物はすべて金持ちの手に渡ってしまうだろう。
最初は、従来の価値観を学び取ることは必要で、
これを欠くとひとりよがりで低レベルの袋小路に入りこんでしまうが、
それをひと通り学んだらそれだけを規範とせずに、
自分なりの確固とした価値観を確立すべきだ。
それでこそ「創造的蒐集」が実現できるのである。
(本文「蒐集を始める人のために 出川直樹」より)
菊蘭図鐔
於落葉東山辺 清水義照(花押) |
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織部瓢形向付
五客の内/江戸時代初期 |
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この屏風は金箔押しで
日本地図を表した珍品 |
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古九谷手
18世紀後半の白抜き
鷺文意匠の種々 |
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唐津茶碗/桃山時代
口径12.7 高8.6 |
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江戸切子段重 二種
江戸時代後期
手前九段重
口径 13.2 総高 19.5 |
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初心者チェックリスト
蒐集を始めるにあたってまず以下のことを頭に入れておきたい。
@蒐集対象を絞り込む
A仲間を作ること
B本物・優品をできるだけ多く見る
C対象をとことん勉強せよ
D本・図録に親しむ
2800円(税別)
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