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聞いて、ヴァィオリンの詩
時事通信社
千住真理子
ISBN4788700751
デビュー25周年記念出版!!
ヴァイオリン弾きの物語
死の床にある人を前に、千住真理子のヴァイオリンは何を語ったか!
ヴァイオリニストの素顔とは・・・。
◎ヴァイオリンを習いはじめたのは2歳3か月のときだった。
なぜか、おもちゃ箱の中に子供サイズの楽器が入っていた・・・・・・
◆私は普通の赤ん坊ではなかったらしい。
母のお腹からとびだし、ギャーっと一声、サギのような強烈な叫び声を上げたかと
思うと後は一声もださずに、決して可愛らオギャー、オギャーとは泣かなかったと言う。
にこにこと周りの大人たちに愛想を振りまくこともなく、ぶすーっとしたままの可愛いげ
のない赤ん坊は、それからわずか二年ほど経つと、今度はなんと横にいる愛らしい坊や、
つまり私の兄の、大切な大切なヴァイオリンを横取りしたのだ。
私とヴァイオリンとの劇的な出逢いの場面はこんな具合だった。
言葉を覚える前にヴァイオリンをかまえ、泣く代わりに音を出した私のヴァイオリン人生は
こうやって始まった。ヴァイオリンと出逢ってからはや三六年、親よりも友だちよりも、
あるいは恋人よりも長く時間を過ごし、苦楽を共にし、私の身体の一部と化し、
もはやヴァイオリンは私自身になった。この身体に魂なるものが宿っているように、
ヴァイオリンにも心というものが入ったと信じるようになった私は、ヴァイオリンという名の
私の身体を通じて、多くのことを他人に伝えたいという思いがどんどんふくらんできたのだ。
他人の心の優しさ、生きることの憂い、愛のある喜び、想いの伝わらない切なさ、
親しい人と過ごす楽しい空間、孤独の厳しさとすがすがしさ・・・・・。
この本はそのような私の日常を、音楽ではなく文字にして伝えようとしたものである。
いま、私はこの本を一人でも多くの人に読んでいただきたいと思っている。
音楽を愛する人も、クラシックを好きな人も嫌いな人も、小さな男の子や女の子、
思春期にいる青少年、忙しいお父さんやお母さん、人生経験を積んでこられた
ご年配の諸先輩方に至るまで、こんなことを考え、行動しむちゃくちゃに生きている
一人のヴァイオリン弾きがいるのだということ、そのヴァイオリンが伝えようとしているその詩を。
(本書はじめにより)
目次
T ヴァイオリニスト誕生
ヴァイオリンとの出逢い
挫折から希望へ
バッハの祈り
イザイ、心の叫び
U 天才たちの伝説
謎のストラディヴァリ
奇才パガニーニ
素顔のクライスラー
V 演奏旅行スケッチ
駅弁の匂い
おそばが食べたい
車窓の景色
カロリーメイト
野菜ジュース健康法他
W 家族の肖像
母の詩
父へのラブレター
兄のワイン
兄妹の空間他
X 忘れ得ぬ人
プラットホームの人
一期一会の花
巨匠・ハイドシェック
少年との指切りげんまん他
Y 演奏者
芸術探究の旅
演奏者の深層心理
ステージ音響を探る他
聞いて、ヴァィオリンの詩 時事通信社 千住真理子
1600円(税別)
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