ブレイブ・ストーリー
角川書店
宮部みゆき
ISBN 4048734431
勇気と感動の涙をもたらす記念碑的大傑作!!
運命に挑んだ少年の壮大なる旅を描いた波乱万丈の冒険ファンタジー!!!
★僕は運命を変えてみせる。
東京下町の大きな団地に住み、新設校に通う小学5年生の亘は、
幽霊が出ると噂される建設途中のビルの扉から、
剣と魔法と物語の神が君臨する広大な異世界“幻界”へと旅立った!!
時代の暗雲を吹き飛ばし、真の勇気を呼び覚ます渾身の大長編。
≪汝は選ばれた。道を誤ることなかれ。≫
第一部 幽霊ビル
最初はそんこと、誰も信じていなかった。少しも信じていなかった。
噂はいつだってそういうものだ。
あれは新学期が始まったばかりのころだったろうか。いちばん
はじめに言い出したのが誰だったのか、今となってはわからない。
噂はいつだってそういうものだ。
それでもみなんな、自分が聞いたことはちゃんと覚えている。
どこの誰からきかされたのかも覚えている。
それなのに、たどっていっても出発点がわからない。
噂はいつだってそういうものだ。
「小船町のさ、三橋神社の隣にビルが建ってるだろ?
あすこに幽霊がでるんだってさ」
三谷亘の場合、そんなふうに教えてくれたのは、居酒屋「小村」
のカッちゃんだった。克美という名前は、彼が生まれるずっと
前から決められていたもので、両親は女の子を期待していたし、
超音波検査でも、小村さんのおなかで育っているのは女の子だと、産
婦人科の先生は言っていた。ところが十一年前の四月九日、
予定日より一週間も早く生まれてきたのは元気な男の子で、
その大きな泣き声には、産院の誰もが廊下の反対側からでも
すぐに聞き分けられるようになってしまったくらいの特徴があった。
ちょっぴりしゃがれ声だったのだ。
(本書本文第一部より)
目次
第一部
1 幽霊ビル 2 静かな姫君 3 転校生 4 見えない女の子 5 事件の影
6 扉 7 扉の向こう 8 現実問題 9 戦車が来た 10 途方にくれて
11 秘密壱 12 魔女 13 幻界へ
第二部
1 番人たちの村 2 おためしのどうくつ 3 見習勇者の旅立ち
4 草原 5 交易の町・ガサラ 6 “高地人”たち 7 見捨てられた教会
8 死霊 9 脱出 10 第一の宝玉他
ブレイブ・ストーリー 角川書店 宮部みゆき
1800円(税別)