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ありのまま
主婦の友社
真屋順子+高津住男
ISBN4072367907
女優・真屋順子。
脳出血後の人生を豊かに演じ、暮らし、生きるいま。
人とは?夫婦とは?に答える感動の記録。
半身不随は女優生命の終わりなのだろうか?
豊かに生きることは、もう不可能なのだろうか?
●病気は“自分試し”ではないかと私は今思っています。
こんな体になったから、もう人様の前には出られないわ、芝居も誰かに役を譲るわ、
とあきらめていたら、私はそれっきりで終わっていたでしょう。
しかし、こういう体でもできることがあるはずだと考えて試してみたら、できることもあるのです。
これからも、この体でいったいどんなことができるのか、いろいろなことを試していくつもりです。
元気なときはこれを“朝鮮”と呼ぶのでしょうが、私の場合は“試し”です。
人生には「こうでなければいけない」なんてルールはないのです。この方法がダメだったら
こっちの方法を試してみようという柔軟ささえあれば、可能性は広がっています。
私にどんなことができるかしらと試していくのはわくわくする楽しみでもあるのです。
(本書真屋順子さんのことばより)
●妻の体が、ゆっくりと立ち上がる日を夢見て
『出雲の阿国』の劇団公演のミーティングのときでした。
衣裳合わせの日時を決めていたら、真屋順子が
「こんな体になったんです。なんでもいいんです。スタッフが適当に決めてくれたら、
それを着ますよ」と投げやりに言ってきました。
「そんな体だから、衣裳合わせが必要なんです」と僕。
「そんな体って?どういう体ですか」
「・・・・・」
劇団では、生活の言葉が演技にとって大切だ、シッカリ訓練しておこうと、
毎日のように確認し合っていたのですが、僕はとっさに言葉が出てきませんでした。
一週間後。心配は無用でした。楽しく衣裳を選んでいる車椅子の真屋がいました。
僕は衣装部に、左そでを長く仕立ててもらって、マヒして握りしめたままの左手を、
舞台上で隠すプランを持っていたのですが、やめました。
すそ丈も普通にして、左足首の装具が見えてもいいことにしました。
その日の真屋は、僕を大胆にさせるほど、明るい弾んだ声で衣装部と打ち合わせをしていたのです。
その日、僕は、車椅子ごと、真屋を『出雲の阿国』の舞台に上げる決心をしました。
どうぞ読んでださい。お読みいただいた皆さんのご感想が新しい真屋順子誕生に
つながっていくと信じています。六十一歳の妻が、かって一歳のとき家族の視線の中で
ヒョイと立ち上がったように、杖を離してゆっくりと立ち上がる日がきっとくる。
そんな気がしてならないのです。
(本文高津住男さんのことばより)
目次
第一章 突然の病
左半身が冷たくなっていく
「カイトウ」って何を解凍するの
右の悩の視床の血管が切れた!
母の介護と仕事の過労が発作の引き金に
あれは臨死体験だったのか
意識が本当に戻ってきた!
言葉だけは失わずにすんだ他
第二章 ゼロからの出発
退院の日に車椅子でデパートへ
わが家での生活が始まった
玉ねぎを床にたたきつける
ショックを受けた一枚の写真
私、いつ治るの?他
第三章 家族の絆
マイペースだった家族が一つになった
結婚前からデートは決まっておそば屋さん
夫が“主夫”に変身した
演技派の役者をめざした夫との出会い
家つき、コブつき、ババアつきと言われた結婚
義理の息子が「お母さん」と呼んでくれた他
第四章 ありのままに生きる
新しい回路を見つけよう
ありのままの自分をさらけ出す他
第五章 夫から、息子から
夫から
詔子死んだかもしれない
稚拙な絵に感動
始めての入浴介助
女優・真屋順子にどう対処するか
ふと見せたすさまじい女優魂他
ありのまま 主婦の友社 真屋順子+高津住男
1500円(税別)
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