| 百寺巡礼
第一巻 奈良
講談社
五木寛之
ISBN 4062740710
講談社創業100周年企画第1弾!
いま、わたしたちのこころのふるさとを求めて作家・五木寛之が、全国100の古寺を訪ねる。
わたちたちのこころのふるさとはどこにあるのか。
それを探しに今日も旅に出る。
百寺巡礼。
日本列島の北から南まで、二年間に百の寺を訪ねる旅。
旅の終わりに何が見えてくるのか。
風に吹かれて、今日も寺への道を歩く。
百寺巡礼の旅のはじめに
古いインドには、人生を四つの時期に分ける考えかたがあったという。
学生期。家住期。林住期。そして、遊行期。
学生期とは、若いうちにさまざまな物ごとを学び、経験を摘む
時期である。いわば人生をスタートする助走期間にあたる時代だ。
家住期は社会に出て、一家をかまえ、仕事にはげむ実践の時期だろう。
家族を持っても、現実には家に落ちつくひまもない場合もあるかもしれない。
林住期とは、生きるための仕事からリタイアして、人生とは何か
を思考する季節。鴨長明は五十歳のころ実際に林に住んだが、
いまは逆に家にもどって読書にふける場合もある。
自分の一生をふり返り、人間にとって何が大切かをじっくり考えてみる。
趣味に生きるということもあるだろう。子供も大きくなっているだろうし、
夫婦もお互いに自由な時間をもつゆとりがでてくる。
私はこの林住期といわれる時代を、人間のもっとも充実した
季節のように感じることがある。
(本文より)
目次
第一番 室生寺 女たちの思いを包み込む寺
第二番 長谷寺 現世での幸せを祈る観音信仰
第三番 薬師寺 時をスイングする二つの塔
第四番 唐招提寺 鑑真の精神が未来へ受け告げられていく
第五番 秋篠寺 市井にひっそりとある宝石のような寺
第六番 法隆寺 聖徳太子への信仰の聖地
第七番 中宮寺 半跏思惟像に自己を許されるひととき
第八番 飛鳥寺 日本で最初の宗教戦争の舞台
第九番 當麻寺 浄土への思いがつのる不思議な寺
第十番 東大寺 日本が日本となるための大仏
百寺巡礼 第一巻 奈良 講談社 五木寛之
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